春、夏、冬の学校が休みの時期に発売される青春18きっぷは、一日2300円でJRの普通列車が乗り放題の切符です。低コストで旅が楽しめるので近年再び人気が上昇しているそうです。
年齢の合計が100を超える夫婦ですが気持ちは青春に戻って、京都へプチ旅行に出かけました。
高蔵寺駅を8時38分の中央線で名古屋駅へ。日曜日なので通勤ラッシュもなく、ゆったり座って行けます。
名古屋駅では9時10分発の、東海道本線米原行き特別快速に乗り換えて、1時間7分の列車の旅。
岐阜を過ぎて大垣から先になると、景色はだんだん山の中に入ります。関ヶ原駅には東軍と西軍の武将一覧が掲げられ、しばし歴史上の戦が思い起こされます。やがて伊吹山を右手に見ながら山間の草原を走っていくと、米原に到着します。
米原駅ではJR西日本のエリアになり、ホームに流れる列車の出発音も、独自の音楽に変わります。
米原駅からは10時20分発の新快速姫路行きに乗って走ると、53分後には京都駅に到着します。
京都駅から11時37分発の山陰本線園部行に乗り換え、12時3分に亀岡駅で下車しました。
亀岡駅の北口は町はずれの方角で、何もない道を5分ほど歩くと、保津川下りの乗船場に到着しました。
保津川下り:http://www.hozugawakudari.jp/
保津川下りは京都に古来より伝わる川下りで、ところどころに激流がある名勝の峡谷を、小さな船でスリリングに下る川遊びです。
最近建てられた2階建てビルの2階が待合室で、ここで船内で食べる昼食の焼き鯖寿司と地酒を買い込みました。
待つこと10分ほどでアナウンスがかかり、いよいよ船乗り場に向かいます。
30人乗りの船の前列に椅子を陣取り、3人の船頭さんに操られて出発した船では、さっそく昼飯をパクつき始めます。
しばらくすると川幅が狭くなり、小さな滝に差し掛かったと思う間もなく、船は上下に激しく揺れて、船内に叫び声が響きます。
やがてゆったりと幅の広いところに来ると、周りの景色を見る余裕が生まれ、峡谷の美しさに息を飲まれます。
またガタガタと急流を抜けて、ゆったりと流れることを繰り返しながら1時間半がたち、船は嵐山に到着します。
この保津川下りは、スリルと美しさのハーモニーが奏でる、京都ならではの川遊びで、一度は体験する価値があります。
(続く)