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サービス収支の黒字化の次は

海外とのサービスの取引で生まれるサービス収支の黒字が続いています。国際収支統計(速報)によると、2023年11月のサービス収支は247億円の黒字となったようです。日本のサービス収支は長らく赤字が続いていました。これは多くの日本人が海外旅行に行って現地でお金を使うのに対して、日本に来るインバウンドが少なかったため、日本から出ていくお金が多かったためです。
近年は日本の国際観光地としての魅力が高まり、コロナ禍を経て今では日本が世界トップの魅力ある観光国になり、多くのインバウンドが来日して日本を楽しむようになりました。これは日本人にとって大変名誉なことであり、喜ばしいことだと思います。オーバーツーリズムの問題が提起されていますが、これは一部の地域にインバウンドが集中するためであり、地域分散が進めば問題が解決するだけでなく、過疎化が進む地方都市の活性化につながり、日本全体の活性化にもつながることになります。
 インバウンドが日本で大量消費していることは良いことではあるのですが、彼らが購入する場所は都会のデパートやコンビニに大きく偏っています。これでは売り上げや利益は本社のある東京に集まるため、経済的に疲弊している地方の活性化にはつながっていません。地方も含めて活性化するにはその地域のお店で商品やサービスを購入してもらうことが大切です。インバウンドも訪問地のお店を使うことを望んでいるのですが、看板・表示・ホームページがすべて日本語表記なので、外国の人には全く読めないのです。筆者の友人であるアメリカ人ユーチューバーは、日本はどこに行っても日本語だらけで英語表記は少なく旅行を楽しむことが難しい、と嘆いていました。
 今の日本はどこに行っても、外国人の旅行者や就労者に出会うようになりました。地域のお店も英語で看板・表示・ホームページを作成すれば、外国人向けの市場で事業成長できることは間違いありません。このことに早く気付いて行動に移した事業者が、これからのビジネス勝者になるのではないか、と思われます。